2002年 12月の優秀作品

12月の優秀作品は・・・武田 諭美 さん です!
絵付け歴:1年 制作時間:約12時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『直径260oのスカシ皿です。原画はイギリスの水彩画家ヘンリー=コンスタンチン=リヒター(1821-1928)の水彩画です。クリスティーズのオークションカタログを見ていると、このような鳥や動物の細密な作品の特集に出会う事があります。絵付けの原画資料としては興味深いものです。

今回の図案は上絵付け作品としては個性的なものですが、絵付け素材の特性を考えると自然な再現が予測できるものでした。しかし製作者のこだわりと細心の観察力が、予測を越える完成度につながったのでしょう。丸ペンによる骨描きは微妙な抑揚に富み単調さを感じさせず、グラフィックな要素と絵画的な表現が自然につながりました。今後は形態のキワから回り込んでいく部分の変化の表現をさらに勉強していくと良いでしょう。』
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11月の優秀作品は・・・泉川 昌子 さん です!
絵付け歴:3.8年 制作時間:約30時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『直径270oのリム皿です。原画は18世紀フランスの画家フラゴナール(1732-1806)の婦人像です。フラゴナールは特に、人物の性格表現や一瞬の表情を軽快なタッチで描くことを得意とした画家です。

今回の作品では、モデルに溢れる瑞々しい若さをいかに表現できるかという点が再現上のポイントとなりました。

結果的にはオリジナルを的確に再現したコピー作品でありながら、さらに上絵付け作品としての完成度とマチェールのエマイユ(釉面)効果を堪能できる価値を獲得しています。油彩と異なり肌の輝度は白素地を透過させて出すのですが、その点も完璧に成功しています。また、おろそかになりがちな髪の生え際と頭部への移行も極めて自然です。

今回使用した器が釉面の柔らかいボーンチャイナであったことも表現効果を高めている点として挙げられます。金彩などの加飾については、器のモールド自体がシンプルな物であったのにそれを感じさせない重厚感が出ていますね。』

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10月の優秀作品は・・・三上 真里 さん です!
絵付け歴:5年 制作時間:約30時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『260o×200oの陶板です。フィレンツェ生まれのアメリカ人画家ジョン・シンガー・サージェント(1856-1925)の『カーネーション、ユリ、バラ』(1885年制作・油彩)のコピーです。英国王や上流階級の肖像画で成功した画家で優美な印象派的写実主義の様式が特徴です。

油彩画を上絵付けでコピーする場合多くの困難が伴いますが、三上さんは粘り強い描写で克服しています。印象主義の作品をコピーする場合は、背景を単純に暗く落とすという処理が行えないため周到な作業計画と大変な作業量を要しました。平板になりがちな足下の空間と、抜けていく背景の複雑な空間を巧みに描き分けることに成功している点は特筆すべき点です。

このような作品はチャイナペインティングの初級者への目標として、大変な刺激となりますね。』

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9月の優秀作品は・・・高橋 紀子 さん です!
絵付け歴:3年 制作時間:約12時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『緻密で繊細な表現が持ち味のせいかこれまであまり大きい物は制作してきませんでしたが、思い切ってポットに挑戦しました。全体に完成度が高いのですが、特にメインの花のピンクは良好な発色が得られました。また葉のコントラストの出し方に個性が感じられていいですね。 今後は金彩の施し方等の加飾の技巧の練習も行っていきましょう。』
絵付けコース 優秀作品
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8月の優秀作品は・・・麻生 春菜 さん です!
絵付け歴:1年 制作時間:約16時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『一年コースの最後の課題です。30pを越えたお皿は図柄の全体感を把握しながら制作するのが一苦労です。今回はじっくりと時間をかけて描きました。メインのバラのハーフトーンをよくつかんでいるので、引き締めの葉の色を思い切って暗くしたのも効いています。今後はいろいろな角度から見たバラのとらえ方をさらに練習すると良いでしょう。』
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