2005年 11月の優秀作品 ページトップへ

11月の優秀作品は・・・佐藤 千夏子 さん です!
絵付け歴:6.5年 制作時間:約40時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『ロイヤルコペンハーゲンの「フローラ・ダニカ」シリーズは繊細さとかわいらしさを併せ持ち現在も特に人気のあるラインです。フローラ・ダニカとは「デンマークの花」という意味ですが、ロイヤルコペンハーゲンの威信をかけた最高級ラインといっても過言ではないでしょう。
今回はシンプルな24pのリム皿に植物画と縁飾りの組み合わせはそのままに、デンマークの花にはこだわらず好みの植物画を中心部に描きました。結果として高い装飾性と繊細な描写を両立し、シンプルな器に手作業ならではの高い付加価値を与えることに成功しました。選択した図案も個性的で数度の焼成を乗り越え描画・レリーフ・金彩まで4点とも根気よく制作した点が見事な作品の出来につながりました。』
絵付けコース 優秀作品
2005年 9月の優秀作品 ページトップへ

9月の優秀作品は・・・鎮西 礁子 さん です!
絵付け歴:6年 制作時間:約16時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『マイセンなどの自然主義的な様式は、白磁の白さに3次元的な空間の意味を持たせ写実性と装飾性の接点を得ていますが、絵付けの様式の源流を辿れば、東洋的な平面の装飾美を見出すことが出来ます。
今回の作品は原画の切り絵の雰囲気を粘り強い作業で再現しました。桜と菊の花弁や葉は、白磁の白さを残した上から彩色しており、一見すると黒い器かと見まがうほどです。カバーコートやマスキングフィルムなどの便利な素材を使ったとしてもこれほど丹念かつ精密に作業を成し遂げるのは困難なことです。また図案の選択や構成に作者独自の感性が反映されており、洋絵具による多彩な表現の可能性を感じます。背景色の黒とのコントラストを各所で抑え、微妙な中間色を用いた点が作品にしっとりとした品を与えています。
絵付けの題材となるモチーフが意外な所に多々あることを具体的に教えてくれる楽しい作品となりました。』
絵付けコース 優秀作品
2005年 6月の優秀作品 ページトップへ

6月の優秀作品は・・・松本 愛也 さん です!
絵付け歴:8年 制作時間:約12時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『趣味の絵付けは、作品を仕上げた後の使い方や意図によって様々な楽しみ方がふくらみます。描いた器を飾ってお部屋のインテリアにしても良いですし、季節や料理、シチュエーションにあわせて実用品としても活躍してくれます。
今回の作品は「食卓でこんな器を使ってみたい!」と思うような、さりげない華やかさを持った作品となりました。原画は「暮らしを彩る果実のポーセリン・ペインティング」(佐々木裕子先生著:日貿出版社刊)に掲載の「クリスマスローズ図案のプレート」です。(とてもやさしい色合いの作例が多くおすすめの本です)
原画の花の色はホワイトでしたが、春から初夏らしいイメージで花弁をピンクにアレンジし、葉の色調も柔らかな淡緑色でまとめています。描きこみの痕跡を抑えつつ手数を加えているため、しっかりとした描写ながら手元で見たときに軽味と爽やかさを感じさせる仕上がりとなっています。重厚な図案も手描きならではの魅力ですが、今作のような自然さ溢れる器で四季折々テーブルを彩るのも自作の絵付け作品ならではの楽しみ方です。』
絵付けコース 優秀作品
2005年 2月の優秀作品 ページトップへ

2月の優秀作品は・・・鈴木 智子 さん です!
絵付け歴:2.8年 制作時間:約30時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『最もポピュラーなマイセン様式のブーケシリーズを19pのケーキプレートに描きました。5枚とも異なるブーケで、セットとしての違和感が出ないような図案を選びました。全ての図案をとても丁寧に描ききった根気と集中力は見事です。
生産性とクオリティーの両面を成立させなければならない職人仕事とちがい、趣味の良いところは、自分の気に入った物を納得するまで制作できる点にあります。意外さと複雑さに満ちた魅力溢れる作品は、合理的な手技よりも試行錯誤しながらの作業から生まれることが多いようです。
今回の作品は物作りに携わる人が、一度は経験して欲しい段階の好作例といえるでしょう。今後は少し肩の力を抜いて制作していくのもいいですね。 』
絵付けコース 優秀作品
2005年 1月の優秀作品 ページトップへ

1月の優秀作品は・・・遠藤 美知子 さん です!
絵付け歴:3.5年 制作時間:約12時間 Congratulations !

先生からのコメント・・・
『夕もやに浮かぶベニスの写真をシンプルなスカシ皿に描き起こしました。絵画作品の風景を模写するのと、実景の写真から描くのでは、作業上は似て非なる要素がありますが、「大きな空間表現」が描画上の共通ポイントでしょうか。
ここでは風景描写における空気遠近法の効果がいかんなく発揮されています。前景の桟橋、中景の水面、遠景の街並みという3要素が巧みに描き分けられ、空につながる無限の広がりへと視線をいざないます。制作時は各部分を描いていくため最終的に個々の適切な強弱を得るのは難しいのですが、自然な移行を表現出来ました。透視図法的な精度は、この際あまり重要ではありませんでした。
お皿にひらりと一枚の絵葉書が舞い降りたようなムードもおもしろく、絵付けによる表現の様々な可能性を感じさせてくれる作品となりました。』
絵付けコース 優秀作品
ページトップへ