先生からのコメント・・・
『1920〜30年代のロイヤル・ドルトン(英)のプレートデザインを参考に可愛らしいリトロン型のカップ &ソーサーに絵付けしました。図案は伝統的なヨーロピアンスタイルではなく、19世紀後半に熱狂的な人気を博したジャポニズムの影響の色濃いものです。
カップには本来プレートの見込みに描かれていた花をあしらい、ソーサーの縁は梅をモチーフにした図案で埋め尽くしました。手作業で描くには大変勇気がいる精緻な図案ですが、落ち着いて各工程をこなしています。特にカップの花の金盛りはわずかなはみ出しも許さない筆使いが見事です。装飾的なソーサーの絵付けも一見うんざりしそうなところを楽しみながら描いているのが伝わってきます。制作時のモチベーションが高いと作品が醸し出す雰囲気も暖かでやわらかいものになるという好作例です。』 |