先生からのコメント・・・
19世紀後半のミントンとティファニーの提携から生まれた作品より図案をコピーしました。オリジナルにアレンジを加えず忠実な再現につとめました。明色系、特に白や黄色の花は洋絵具の材質的特性を考えると難度の高いものといえます。今回の図案はリース状の構成に空という無限空間がマッチングされた印象深いものです。
明部は基本的に素地の白さを透過させましたが、ハイライトは触覚的な質感を高めるため白色浮出しました。この白色浮出の加減が難しく最小限にとどめないと濁った発色となるのですが、大変良い加減で加えることが出来ました。ワイプアウトと白色浮出の使い分けは重要なポイントです。また工程においては、無駄な絵具をのせないように細心の注意をはらったので軽快さを損なわず仕上げられました。中・上級者に求められる、「筆でさわりすぎずに描き込む」という壁を乗り越えた好作例となりました。 |