第1回 チャイナペイントに使う筆について 2002/ 8/ 9/ Fri. 戻る
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チャイナペイントに使う筆について

 チャイナペイントの絵具は、粉体の物を油性や水性の粘りのあるメディウムで練り合わせます。粘り具合は、段階や求める表現によって薄め液によって調節しますが、それにあわせて使用する筆のサイズ、毛の質も変えていきます。
 ヨーロピアンスタイルの絵付けでは主として丸筆を用いることが多く、アメリカンスタイルでは平筆を多用します。当校では絵付けに必要な道具や絵具をはじめとして、使いやすい筆も共用品として生徒さんに使ってもらっていますが、慣れてきたらまず自分専用の筆を購入することをおすすめします。

サイズ:筆の番号の表記と実際のサイズの関係はメーカーによってまちまちなので一概にはいえませんが、6号〜00号ぐらいまでのサイズが最も使用頻度が高くなります。


形 状


・丸筆 :万能の通常描画用筆
・スクリプト :非常に穂の長い線描き用の筆
・平筆 :大きな図柄や絵具のぼかしに最適
・花刷毛 :文字通り花弁の表現に最適。形状は丸筆と平筆の中間のような形

その他特殊な表現には
   ・日本画用の隈取筆 :果物のぼかしの表現に最適!
   ・油絵用の豚毛筆フィルバート型  :荒々しいダイナミックな表現やドライブラッシ表現やスパッタリング技法に向いています。

 等々がありますが、じぶんの個性や表現の傾向をよくつかんで好みの物を選べば4〜5本あれば結構間に合います。


毛の種類


・リス毛:とてもソフトで絵具の含みも良いのでゆったりとした淡色の表現や描き出しに最適です。
・テン毛(セーブル):最高級の筆で仕上げの描き込みや、緻密な表現に使用します。
・ナイロン:上記の物に較べ毛先の揃いや絵具の含みは劣りますが、最近は改良も進み使いやすい物も多く、何より安価なのが魅力。多少乱暴に扱っても毛抜けなどが少ない点も使いやすいポイントです。

 絵付け用の筆を買い求める場合、画材店で水彩用の筆のラインナップから選ぶと良いでしょう。フランス製やイギリス製の物がやや高価でも使用感には抜群の信頼性があります。また、オリジナルの表現をねらって様々な筆を試してみるのも趣味ならではの楽しみです。


 
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